333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/17(月) 01:45:14 ID:z5KpL+wC
今日はホワイトデー、亜沙さんにクッキーをプレゼントしようと思う。
珍しく遠出して探してきた2500円のクッキー…亜沙さんどんな顔するだろうな…

ピンポーン♪
『はーい』
亜沙さんの声だ。亜麻さんは留守なのだろうか。
『どちら様…って凜ちゃんじゃない!どしたの急に!?』
ちょっとしたサプライズのつもりで秘密で来てみたのだ。嬉しさと驚きの混じった顔をした亜沙さんもまた新鮮で可愛い。
『丁度良かった!クッキー焼いたから凜ちゃん食べてってよ♪』

「っうぇ!?」
なんと!?まさかの逆サプライズじゃないか!?
『ホラ、上がって上がって♪今回は自信作なんだから♪』
「は、はぁ…」

マズい事になった。
335 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/17(月) 02:07:18 ID:z5KpL+wC
『また作り過ぎちゃって。後で凜ちゃんに届けようと思ってたんだ♪』
「は、はぁ…」
『なぁ〜にぃ〜そんな辛気臭い顔しちゃって〜?この亜沙さん特製クッキーが食べられないっていうの〜?』
「い、いえ、そういう訳では…」
『ひょっとして…美味しくない?』
「いや、そんな事は!!」
ガサッ
「(あっ)」
『あれ?何その紙袋?ひょっとして私に?』
「えぇ…まぁ…」
『ホントー!?何何〜?』
「いやそれが…」
「今日ホワイトデーじゃないですか。それでクッキー持って来たんですけど」
『あ』
「えぇ。でも今日は亜沙さんのクッキーがあるから…そんな大したもんじゃ無いですし…」
『えぇ〜!?でも凜ちゃんのクッキー食べたいなぁ〜』
「いえ、今日は亜沙さんのを」
『くれないの?』
「渡しますけど。また今度食べて下さいよ」

『じゃあ、あげない』「へ?」
336 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/17(月) 02:28:39 ID:z5KpL+wC
『今くれないなら、ボクのクッキーもおあずけ』
「えぇ〜!?」
『えぇ〜、じゃない。おあずけ』
「そ、そんな」
『どうするの?』
「…」
『り〜ん〜ちゃ〜ん』「…分かりました」
『それで良し!!じゃあ食べさせあっこしよ』
「えぇっ!!」
『お互いに、あ〜ん、って食べさせるの』
「それは流石に…」
『じゃあ、おあずけ』

『はい、あ〜ん』
「…あ〜ん」
恥ずかしい。これは恥ずかしい。亜麻さんがいなくて本当に良かった。
『うん!!おいしい!!』
「恥ずかしい…」
『えへへ、ホントは、ボクも(///)』
「言い出しっぺが何言ってんですか。」
『ゴメン(///)でも幸せ絶頂のボクなのでした♪』
「…全く、この人は」
『えへへ(///)』
338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/17(月) 03:08:42 ID:z5KpL+wC
ふと時計を見る。
「もうこんな時間か」
『あれ?もう?』
その後交わしたのはただの雑談だったが、夢中に過ごす時間は短く感じる。
「そろそろ御暇しますね」
『まだ話し足りないんだけどな〜』
「それはまた今度にしましょう」
『うん♪』
帰り支度をする。といっても荷物はクッキーの紙袋だけだったのですぐに済む。
『あ、お土産も持って行って』
「あぁ、まだ余ってたんですか、クッキー」
『うん。お母さんとボクじゃ食べきれないし』
「そんなにたくさんどうするつもりだったんですか」
『そりゃあ、稟ちゃんが食べてくれるに決まってるじゃない』
「あのですねぇ……」


玄関に着く。
『また来てね』
「えぇ、喜んで」
いつものように亜沙さんに見送られ、扉の方へ歩きかける。少し名残惜しい気もするが。

『あっ、待って』
「え?」
亜沙さんの呼び掛けに振り向くと――柔らかい感触が唇を伝わってきた。

亜沙さんの顔が離れる。
『もう一つ、ボクからのお土産(////)』
「あ…」
しばらく呆然としていた気がする。我に返った俺は急いで家を出た。顔が赤くなっているのを感じながら。


――END
339 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/17(月) 03:17:19 ID:z5KpL+wC
>>337
すまん気付いてたがまだ終わってないうちにレスすんのもどうかなと。
漢字ミスは最後に気付いた

結局最後のくだりがやりたかっただけだからまとまり無いねゴメンね
>>332見て浮かんだのを書いてみただけだから(言い訳

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