742 名前:しゃっふる迷作劇場[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 00:36:00 ID:pMl42M0F
*注意*
シア好きの人は読まないで下さい。いや、マジで。


オオカミと七匹の子ヤギ

あるところに、お母さんヤギと七匹の子ヤギが一緒に暮らしていました。
厳しくも優しい、熱血お母さんヤギは子供達をたいへん可愛がって育てていました。

母ヤギ「あ〜、というわけで、だ。私はこれから食べ物を取ってくるからしばらく留守にする。だが近頃この辺りに誠実さを武器にまるで蚊取り線香のように周囲の女を落としていく性質の悪い女たらしのオオカミが出没するらしいから、絶対に扉を開けないように。
オオカミを入れたらお前達は食べられてしまう。分かったな!?」
子ヤギ一同「え〜〜〜〜〜!? ブーブーー!!」
母ヤギ「やかましい!! 私はまだ孫を抱っこする気はさらさらないんだ!」

不満タラタラな子供達を一喝し、母ヤギは後ろ髪を引かれながらも出かけていきました。

子ヤギ3「なっちゃ…じゃなくってお母さんおーぼーだよねー!?」
子ヤギ6「全くなのですよ〜。…きっとそろそろ焦ってるに違いないわ! 若い私たちに嫉妬しているので…ぷぎゃあ!」

どこからともなく飛んできたチョークの直撃を受け気絶する子ヤギ6(貧乳)。
他の面々は額にでっかい汗を浮かべて砕けたチョークの欠片を見つめていましたが、取り合えず無視して話を進めることにしました。

子ヤギ2「…だ、大体ボク達食べられる側じゃなくて、食べる側だもんね〜!? 色んな意味で♪」
子ヤギ5「ちょ、ちょっとその表現は露骨すぎると思います。…間違ってないですけど」
子ヤギ4「…ああ! 早く私たちを食べに来て下さい、稟さま〜♪」
子ヤギ7「お、お姉ちゃん。稟さまじゃなくてオオカミさん、だよ〜」
子ヤギ1「まままあ♪」
743 名前:しゃっふる迷作劇場[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 00:37:08 ID:pMl42M0F
そうしてしばらくすると、森からオオカミがやってきました。
オオカミはお母さんヤギの振りをして扉をノックして声を掛けました。

オオカミ「お前達、開けておくれ。お母さんだよ」
子ヤギ3「キターーーーーーー!!!!!」
子ヤギ6「念のために聞くけど、緑葉くんでした、とかいうオチはないわよね!?」
子ヤギ4「…大丈夫です! 声色を変えてはいらっしゃいましたけど、間違いなく稟さまです! 魔族の長い耳は伊達じゃありません!」
子ヤギ7「えへへ〜。お兄ちゃん、いらっしゃ〜〜〜………………きゃあああ!?」

我先に、と喜び勇んで扉を開いた子ヤギたちの前に現れたオオカミは、いきなり子ヤギたちに飛び掛かってきました。

オオカミ「…またオオカミかよ! またオオカミかよ! また俺がオオカミなのかよ! どうせ俺は女たらしですよー! がおーーーーーー!!!!(血涙)」
子ヤギ2「や、やあっ!? ダメッ! 稟ちゃん、そこはぁっ! あんっ! ああっ! ああーーーーっ!!!」
子ヤギ6「ちょ、ま、まって、稟くんっ!? そんなっ! 舐めちゃ、い、いやぁ! ひぃぃんっ! 凄いぃ!!」
子ヤギ5「あんっ! ぁンっ! り、稟くぅん! は、激しいですっ!! ああああああっ!!!」
子ヤギ1「ひゃああ! 稟さんっ! 稟さんっ! わ、私、壊れてしまい、ますわっ! ああっ! ああぁぁ!」
子ヤギ4「あぁぁぁん! あはぁ! んああっ! もう、もう、ダメ、ですぅっ! 稟さまぁ! あぁっ!!」  子ヤギ7「あっ! ああっ! ああっ! お兄、ちゃん! お兄ちゃぁん! 気持ち、いいよぉ!!!」

酷い事を言われてちょっぴりキレ気味のオオカミのやけくそのような大暴れにより、哀れ子ヤギ達は何度も何度も食べられてしまいました。 
  
オオカミ「……ぜぇっ…! ぜぇっ…! ぜぇっ…! ぜ、絶稟なめんなよ! ………あ゛〜、腰痛ぇ……」

カメラ目線でキメ台詞を呟くと、オオカミは腰を抑えて帰っていきました。
残されたのは息も絶え絶えな子ヤギたち。うっとりとした目で虚空を見上げていたり、気を失ってしまっていたり。
そんな中、

子ヤギ3「……………あ、あれ? り、稟くん? わ、私は…!?」

なんと一匹の子ヤギだけがオオカミに食べられずにすんだのです。
ちなみにこの子ヤギ、別に柱時計に隠れたわけではありませんでした。部屋の中央で寝転がってオオカミに食べられるのを今か今かと待ち続けていたのです。
ですがどうやらオオカミに見つけられなかったようです。


子ヤギ3「…こ、こんな駄作でまで空気扱いされるなんて…!!」

肩を震わせる子ヤギ。
実は正確には見つけられなかったというより、先に食べられた子ヤギ達の間に紛れこんでしまったということだったのです。オオカミは割りとマニアックなため、子ヤギ達は服を着たまま食べられていて、そのために起きた悲劇と言えましょう。

子ヤギ3「コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ〜!」

滝のような膨大な涙を流しながら呪詛の呟きを発する子ヤギがいたそうな…。


めでたくないめでたくない。
744 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 00:37:49 ID:pMl42M0F
まだまだ暑いですね!夏ですね!というわけで怪談話にチャレンジしてみました。
本当はこの後シアの復讐編を書こうと思っていたんですが、ここまで書いた後、立て続けに不幸が訪れてしまいました。
パチンコ負けたり、パチンコ負けたり、パチンコ負けたり…。
空気の呪いって怖いですね、ってことでここまでで投下することにしました。
…はい、ゴメンナサイ。さっさとプレゼント外伝書きますorz

 [戻る]