786 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/13(水) 18:46:39 ID:GAEw5Qor
ここの住人にダーク系のSSって受け入れられるんだろうか?
ダーク系というか痛いっていうやつ
791 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:28:37 ID:AjWlF7n5
>>786です
悩みに悩んだ結果、氏ねとか言われるの覚悟で投下する事にしました。
死にネタあり&キャラがイタくなってます。
熱心な楓スキーは見ないほうがいいと思います。
792 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:29:11 ID:AjWlF7n5
「…あっ! ああっ! 稟くんっ! 稟くぅんっ!」
昼間にもかかわらずカーテンを締め切った薄暗い部屋の中、俺の身体に跨り、自ら乳房を荒々しく揉みしだきながら淫らに腰を振りつづける全裸の少女。
セミロングの柔らかな髪を振り乱し、端正な顔立ちを喜悦で歪ませながら鼻にかかったような甘い嬌声を上げ、ただ貪欲に快楽を貪りつづけている。
その潤んだ瞳が俺の瞳とぶつかり合うと、少女は柔らかな微笑みを浮かべて口を開いた。
「…稟くんっ…ぁんっ…気持ち、良いです、かっ…?」
俺が黙って頷くと、心底嬉しそうに微笑んでさらに腰の動きを複雑にし、早めていく少女。
俺もその動きに合わせて腰を使い、均整の取れた美しい女体を突き上げていく。
少女の秘所は洪水のように蜜を湛え、俺の肉茎を飲み込んで痛いほどに締め付けてくる。
涎を垂らし、うわ言のように名前を呼びつづける少女。
その視線は俺を捕らえて離さず、…だが決して俺を見てなどはいなかった。
(…どうしてこうなっちゃったんだろう…。ねえ、楓ちゃん…?)
眼鏡越しに映る少女の裸身に思わず心の中で問い掛けていた。
だが答えなど返ってくるはずも無く、楓ちゃんは俺の、緑葉樹の上でその身をくねらせ続けていた。
793 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:29:44 ID:AjWlF7n5
二週間前、楓ちゃんの幼馴染であり思い人、そして俺の親友でもあった土見稟が死んだ。
超極上の美女、美少女に想われていた稟に嫉妬した親衛隊連中の手に掛かった訳ではない。
選ばれなかった女性が恨みの余りに包丁で稟を刺したわけでもない。
神王、魔王両陛下の引き起こす騒動に巻き込まれ続けて過労死したわけでも勿論無い。
たまたま一人で出かけていたところ、道路に飛び出した子供を庇って代わりにトラックに轢かれた。
ただ、それだけだった。
殺しても死なないと思っていたあの稟が、俺が唯一親友と認めた男が、あっけなく死んだ。
信じられなかった。
“あの”稟が。本当の意味で強い人間である稟が、と。
ある日突然、神界・魔界からやってきた姫君たちの婚約者候補となった時も、並の男ならひたすら萎縮するか、若しくは傲慢になっただろう。
だが、平凡な人間を自称していた稟は、
『まあ、別に俺自身が何か変わったわけじゃないしな』
と苦笑しつつ、何ら変わることなく、それまで通りの自分で在りつづけた。
それがどれだけ凄いことなのか本人はまるで気付いていなかったが、俺はその時心底稟にはかなわないと思い知らされたのだった。
そんな稟がそんなあっさり死ぬはずが無い、と思った。これからもお祭り騒ぎの中心であり続ける筈だ、と思っていた。
だが、病院のベッドで稟であったモノを見せ付けられ、それが現実である事を知らされたのだった。
794 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:30:15 ID:AjWlF7n5
稟の葬儀を終えた後、禄に言葉を交わす事も無いまま、稟のいない人間界、稟のいない現実から逃げるようにシアちゃんとリンちゃんはそれぞれ神界、魔界へと帰って行った。
いや、正確に言えば神王様と魔王様が連れ帰った。
プリムラちゃんは病院で稟の遺体を目の当たりにした瞬間、魔力を暴走させそうになり、力を振り絞った神王様と魔王様の手によりどうにか眠りにつかされ、そのまま元いた研究所に連れられて行った。
先輩方や麻弓も気持ちの整理がつかないのか、ほとんど家に引き篭もりっぱなしだった。
そして…
楓ちゃんは稟の遺体を前にして意識を失い、次に目を覚ました時、稟の存在、稟の全てを忘れ去っていた。
幼い時からの付き合いである事も、一緒に暮らしていたことも、自分の全てを捧げるかのように尽くしていたことも、何もかも。
土見稟などという人物は初めからいなかったのだと思い込むことによって精神の安定を図ったのだろう、と医者は言っていた。
そして葬儀の次の日から楓ちゃんは学園に登校してきた。
いつもと変わらない笑顔を浮かべ、いつもと同じように真面目に授業に取り組み、いつもと同じように少しだけドジをして…。
ただ、その視線の先には稟がいない。
教師達やクラスメイト達もそんな楓ちゃんをどう扱って良いのか分からず困惑していたが、稟のことを忘れることで楓ちゃんが救われるならそれもいいだろうと判断し、極力稟の存在を出さぬようにして楓ちゃんに接することにした。
そうして数日が過ぎたある日、俺は芙蓉家に立ち寄った。
葬儀以来、楓ちゃんの問題もあり仏前に手を合わせることが出来なかった為だ。
突然訪れた俺を訝しげに見つめながらも迎え入れお茶を出してくれた楓ちゃんが席を離れた隙に、仏壇に手を合わせ焼香を済ませた。
その後しばらく楓ちゃんと話をしていた俺は、トイレを借りた後、何とはなしに稟の部屋の前に佇んでいた。
しばし逡巡した後、ゆっくりとノブを捻りドアを開けた。
稟の生前と何ら変わりの無いその部屋に、何度も訪れては稟と二人で馬鹿話に興じたその場所に、引き込まれるようにして俺は入っていった。
部屋の奥のベッドに腰掛け、感慨深げに部屋を見渡していると、開いていたドアの向こうから楓ちゃんがきょとんとした表情で無言のまま部屋に踏み込んできていた。
自分の失態に舌打ちしそうになりながら、どうにかその場を取り繕おうとして口を開いた俺より早く、楓ちゃんは俺に向かってとろけるような笑みを浮かべ、こう言ったのだ。
『……稟くん…』
と…。
795 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:31:42 ID:AjWlF7n5
「あん! あぁんっ! 稟くん! 稟くんっ!! ああぁっ!! あああぁぁぁ!!!」
相変わらず俺の上で跳ねる楓ちゃん。その瞳は俺を見つめている。
だがその瞳に映っているのは俺ではなく、稟だ。
初めから分かっていた筈だったのだ。
芙蓉楓という少女が土見稟という男性のことを忘れるはずが無いのだと。
芙蓉楓にとっての土見稟とは己の全てに等しいのだと。
土見稟がいなくなった時、芙蓉楓という少女もいなくなる。
土見稟が壊れてしまったら、芙蓉楓も壊れてしまう。
楓ちゃんはとっくに壊れてしまっていたのだ。
この部屋に、土見稟の部屋にいる男性を土見稟だと思い込み、以前と変わらず、いやそれ以上に自らの全てを捧げ、そしてこの部屋を一歩でも出れば土見稟という存在そのものを忘れさってしまう。
「稟くんっ! 稟くんっっ!! あああああーーーーーっっ!!!!」
絶叫の後、楓ちゃんが俺の胸にへたり込んでくる。
荒い息をつきながら、済まなそうな表情を浮かべる楓ちゃん。
「…はあ…はあ…はあ……ごめんなさい、稟くん。私だけイっちゃって…。…その、まだ、大丈夫ですから、稟くんが満足するまで、シテ、ください…」
その言葉に俺は腰を使って楓ちゃんのイッたばかりの秘所を再びかき回し始める。
稟を演じて楓ちゃんを慰める俺。
かつて抱いていた想い、叶うはずの無い想いを、楓ちゃんのため、という言い訳で塗り固めて毎日のようにこの部屋に通いつめてしまう俺。
酷く滑稽で、酷く醜い。
だが、それは楓ちゃんも同じではないかと思うことがある。
本物の稟ではない俺に突かれて悦び、悲鳴に似た歓声をあげる楓ちゃん。
他の女性を選んだ稟をそれでも想いつづけ、永遠に想いが叶うことも、結ばれる事の無くなった今ですら稟の幻影を追い続けているのだから…。
(…いや、やっぱり俺と楓ちゃんは違う…)
ふとそう思った。
壊れるまで稟を愛した楓ちゃんと、誰にも何も言わず、ただこの状況を利用して楓ちゃんの初めてを奪った俺。
一緒にしては神王様の天罰が下るだろう。
(…むしろ、今すぐにでも天罰を下して欲しいね…)
こんなどうしようもなく醜悪な俺に、罰という名の許しを与えて欲しかった。
自嘲気味に唇を吊り上げ、壁に掛けられたままの稟が着用していた制服を見やった。
そこにかつての親友の姿を思い浮かべながら…。
(…稟、今の俺様を見て、君は軽蔑してくれるかい…?)
796 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/09/14(木) 18:32:48 ID:AjWlF7n5
以上です。
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ…
別に楓が嫌いってわけじゃありません。
本文中のようなことが起こった時、こうなるんじゃないかなあと思っただけなんです。
心理学なんてサパーリ分からんのであんな風になるかどうかは知らないけどね!(最悪)
漏れの楓タンに何てことしやがるこの糞ヤロウが!と思った貴方!
稟×楓の純愛物を書いてオラにみせてくれ!
オラ期待してっぞ!

 [戻る]