- 851 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:50:23 ID:sy+Pat1o
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今日はネリネの誕生日、ということでネリネSSを投下。
ジャンルは稟×ネリネの純愛物です。
- 852 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:51:17 ID:sy+Pat1o
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窓際に佇み、一人月を見上げていた少女。
月に向かい祈りを捧げるかのようなその姿にどこか儚さを感じ、その少女が消えてしまうのではないかと思わされ、思わず稟はその少女−ネリネを抱きしめた。
背後から抱きしめた小さな身体、その柔らかさと花のような良い匂いに稟はネリネを抱きしめるその手に更なる力を込めた。どこにも行かさない、ずっと離さない、と主張するかのように。
稟の抱擁に驚いたネリネだったが、すぐに目を細めてはにかみ、自分の身体に回された稟の腕にそっと手を添えた。
肩口をはだけさせ、元々豊満な胸をさらに強調させるようなシックな黒のドレスを自然な感じで着こなしているネリネに、彼女が魔界を統べる魔王の一人娘、プリンセスである事を改めて認識させられてしまった稟。
そんなネリネの立場と平凡な自分とを顧みて思わず不安になってしまい、その不安をかき消すようにネリネの髪に顔を埋め、耳元で囁く。
「…ネリネ、いいか…?」
「……はい、稟さま。稟さまの望むままに…」
稟の問いかけに、稟の胸にもたれかかるようにしてその身を預けていたネリネが答える。
その言葉を受け、稟はネリネの身体の中で一際存在感を放つその胸に背後から手を伸ばし、ドレスの胸元を引き摺り下ろして双丘を露にさせた。
ぶるんと零れ出る白桃のように瑞々しい乳房。
ネリネの華奢な体格や控えめな性格とは不釣合いな程に自己主張の激しい、厭らしくも美しい塊。形良いその塊は僅かに熱を帯び、淡く色づいた乳首はこれからの行為を予感しているのか早くも尖り始めていた。
肩越しに覗き込んだその美しい塊に、稟は無意識に掌を伸ばし、その豊かな乳房の張り具合を確かめようと双乳を優しく掬いあげ、たぷたぷ揺らしだした。
稟の掌の動きに合わせてぷるぷると揺れる重たげに張った豊かな乳房。
柔らかさと弾力が完璧に調和したかのようなそれに改めて感動した稟は、夢中になってネリネの美巨乳を掌と十本の指で揉みまくった。
「はぁ……ぁぁ……ふぅっ……ぅん……あぁぁ……っ」
切なげな、それでいて熱を帯びた吐息を吐き出すネリネ。
そんなネリネの反応に気を良くしたのか、稟はさらに胸への愛撫を激しくすると同時に、ツンと突起した乳首を刺激させ始めた。
指の腹でこりこりと転がしたかと思えば二本の指で摘んでみたり、あえて乳首には触れずに乳輪をなぞってみたり、ミルクを搾るかのように指の間で挟み込んで搾りあげていったり。
「…やっ! あぁっ! はんっ! んああっ!!」
稟の動きの一つ一つに反応し、びくんびくんと身体を震わせるネリネ。
膝に力が入らないのか、それとも腰がくだけてしまったのか足元がおぼついておらず、稟が支えてやらねば床にへたり込んでしまっていただろう。
- 853 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:51:56 ID:sy+Pat1o
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「……ネリネ、下、いくぞ…?」
ネリネの耳を甘噛みしながらそっと呟く稟。胸への愛撫で目をとろんとさせていたネリネだったが、稟の言葉にはっと我に返ったのか真っ赤になるものの、すぐに黙って頷いた。
ネリネの同意を受けた稟は左手で胸への愛撫を続けながら右手でドレスのスカート部分をめくりあげ、ショーツ越しにネリネの秘部をまさぐり始めた。
指先の感触からネリネが既にショーツを湿らせていたことに気付いて嬉しくなり、優しく、そして徐々に激しく指を擦らせて秘部を刺激させる稟。勿論左手で変わらず胸を攻め、耳への甘噛みなどを続けることも忘れない。
「ふあぁぁっ!? ぁんっ! あっ、あっ、あっ、あぁっ! り、ん、さまぁっっ!!」
背後から耳、胸、秘部、という弱点とも言える部位を同時に攻められ、天使の鐘とも呼ばれる声で甘美な音色を奏でるネリネ。
晴れ渡った空の色の長い髪はびくびくと反応する身体と共に歓喜に震え、ルビーのような深紅の瞳は快楽に潤みながらうっとりとしており、稟の行為の全てを受け入れていた。
「…稟さま……稟さまぁ……稟さまぁ………」
稟の指がショーツをずらして自分の秘所に直接入ってくるのを感じながら、何度も何度も稟の名を呼ぶネリネ。
稟と共にいられる、稟に抱かれる。稟を愛し、稟に愛される幸せに心が満たされ、堪らないほどに快かった。同時にもう稟がいないと自分は生きていけない、とすら思えてしまっていた。
稟に依存してはいけない。稟の負担になってはいけない。そう理性では分かっているのに。
ずっと稟と一緒にいたい。稟が望むのならどんな事でもしたい。
そんな想いに駆られていたネリネの眼前に、自分の愛液によって濡れた稟の右手が差し出される。
「ネリネ、舐めて」
その言葉に何の躊躇いもなく頷き、ネリネは稟の人差し指と中指を咥え、舌で舐めしゃぶりはじめる。
歯を立てないように細心の注意を払いながら、稟の指の隅から隅まで丁寧に思いを込めて舌を這わせ舐め続けるネリネ。稟の方も指を巧みに動かし、ディープキスのようにネリネの口腔内をひたすら蹂躙する。
稟の指に口の中を犯されている、稟に支配されている、という感覚にネリネは陶酔し、被虐の笑みを浮かべて稟の指への奉仕に一層精を込めた。
そんなネリネの様子に我慢できなくなってきた稟は、無言のままネリネをお姫様抱っこで抱き上げ、ベッドへと向かった。
- 854 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:52:35 ID:sy+Pat1o
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「ぁぁ…! は、あぁっ! 稟…さまぁぁ…っ!」
ベッドの上に座り込み、瞳を潤ませながら眼前の稟を見あげるネリネ。スカートを自らたくし上げ、両足は左右に大きく開かされて秘部を完全にさらけ出しており、強引に引き開けられたピンクの花びらは稟の視線を受けてとろりと蜜を垂らし、稟を待ちわびていた。
その花の匂いを嗅ぐかのように、稟は息も掛かるほどに顔を近付けると花びらを指で摘み、奥の奥まで見えるように開いてみせた。
途端に奥のどこからかトロトロと蜜が湧き出してきて、あっという間に尻肉を伝ってシーツを濡らすほどに秘所全体がびしょびしょになった。
稟は悪戯っぽく笑うとわざと秘所を無視し、髪と同じ色の柔らかな茂みをわしゃわしゃと掻き乱したり、掴んでくいくい引っ張ってみたりしてまさぐり始めた。
「…きゃあっ!? り、稟さま!?」
驚愕の表情で稟を見つめるネリネ。だが稟の悪戯っぽい表情に気付くと、僅かに頬を膨らませてそっぽを向く。
「…稟さま、いぢわるです……」
咎めるように、だが同時に甘えるようにそう呟くネリネ。
稟も苦笑しながら謝罪し、ネリネの蜜を吸い取るかのように濡れた花びら全体に軽くキスをしていき、指で陰核をピンと弾き、擦りあげた。
「…あ、は……っ! はぅんっ! ああっ! ん、く、ぁああぁっ!!」
イヤイヤと首を振りながらも、喜びの悲鳴をあげるネリネ。
稟はもっともっとネリネの可愛い声が効きたいと思い、それまで避け続けていた膣内へと右手の中指を沈み込ませていった。
「…ネリネのここ、やっぱり凄い」
感心したように呟く稟。ネリネのヒダはまるで別の生き物のように稟の指を締め付け、蠕動していた。
指一本ですらキツイその締め付けに稟は後の本番を思い、ごくりと唾を飲み込む。
そして、逃げられないようにネリネの太ももを左腕で抱え込むと膣内の中指を激しくかき回し、同時にひくついていた陰核を口に含み、舌で丁寧に舐め、転がし、きつく吸い込むなどして刺激させ始めた。
「ああああぁ!!!? ああっ!! ああっ!! あはああぁっ!!」
身体中を絶え間なく巡る快感に悶えて身をくねらせるネリネ。強すぎる刺激に心とは裏腹に身体は稟から離れてしまいそうになるものの、それを見越してがっちりと太ももを稟に固められていたため、快楽の荒波にひたすら晒され続けることとなった。
そうしているうちにネリネの理性の壁はあっという間に削り取られていき、
『もっともっと稟に愛されたい。もっともっと稟を愛したい。稟に己の全てを征服されてしまいたい』
としか考えられなくなってきていた。
だが、深窓の令嬢として慎み深く育てられたネリネにとって、自ら積極的に稟を求めることは何度身体を重ねていても恥ずかしい事であり、それらは最早本能レベルの葛藤となっていた。
尤も、稟はそんなネリネの反応を愉しんでいる節があるので確信犯だろう。
「稟さま…。お願いです…」
そんな葛藤の末に、ネリネは稟の胸に顔を埋めて囁くように呟く。
その呟きで全てを悟った稟は黙って頷き、押さえ込んできた欲望をさらけ出す事にした。
- 855 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:54:25 ID:sy+Pat1o
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稟は手早く服を脱いで全裸になると、ネリネをベッドに横たえさせて、爆発寸前にまで膨張した自分の分身をネリネの濡れそぼった秘所にゆっくりと挿入させた。
「…っふあぁっ…! ぁぁぁぁ………っ!!」
「…っく、うぅ………っ!」
お互いに待ちわびた感触に思わず呻き声をあげてしまう稟とネリネ。特に稟は入れただけで達してしまいそうになってしまっていた。
まだ禄に動いてもいないのに、ネリネの膣口はキュウキュウと稟のモノの根元を締め上げ、膣壁はグネグネと収縮しながら茎にねっとり絡みついてきて、最奥は稟の亀頭を吸い取るかのように吸い付いてくる。
さらに泉のように湛えられた大量の蜜の熱さと潤いが、それらをさらに倍化させていた。
(…う、動かないと…! じっとしてる方が、ヤバイ!!)
稟は本能的にそう感じとり、ネリネの腰を掴むと激しく抽送を始めた。
「あぁっ! んぁ、あっ! く、ぅぁんっ! あ、はぁっ!!」
初めから激しい稟の攻めに甲高い声で鳴くネリネ。そして、稟が突くたびにぶるんぶるんと激しく揺れる乳房。
愉悦に染まりきったその声や、何度も味わった乳房の甘さや柔らかさ。それらを聞いたり思い返してしまうとさらに限界が早まってしまう気がして、思わず稟はネリネに圧し掛かるようにしてネリネの唇を塞いだ。
「んんぅっ! んむぅぅぅっ! んん、ん〜! ……っはぁっ! はぁっ! 稟さま、…嬉しい、です…っ!」
「………え、何で?」
しばしの口付けの後、稟が唇を離すと嬉しそうに微笑むネリネ。そんなネリネの言葉に疑問符を浮かべてしまう稟。
「今日は、…ぁん、まだ、キス、していただいて…ぁぁ…ませんでした…から……っ!」
涙を流しながら告げるネリネに稟は愕然とした。
快感を誤魔化すための何の気の無い自分の行動にネリネは涙を流すほどに喜びを示してくれたのだ。
ネリネも快楽を味わっている。だがそれはあくまで自分、土見稟との交わりだからなのだ。肉体だけの快楽ではなく、心、つまり精神的に繋がっている事に最も喜びを感じていたのだ。
快楽に染まり、その事を忘れかけていた稟は自分自身を叱責し、そしてそれほどまでに自分を想ってくれているネリネに深い愛情を感じ、謝罪の気持ちを込めてネリネの頬を伝う涙をそっとキスで拭った。
そして同時に、離したくない、誰にも渡したくない、そんな想いに稟はネリネの身体中にキスの雨を降らせ、この少女は自分のものなのだと言わんばかりに何度も何度も強く肌を吸い、処女雪のように白く柔らかな肌に跡を残させた。
「…あ、はぁんっ…ああっ…稟さま、稟さまぁ…」
呼気も荒くして喘ぎつつも嬉しそうな様子のネリネ。うわ言のように稟の名を何度も呼び続け、愛する人に征服される喜びに震えていた。
- 856 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:55:06 ID:sy+Pat1o
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そうして、身体と心を通わせながらさらなる高みへと昇っていこうとする稟とネリネ。
稟は自らの分身をネリネの膣内へ深く深く突き入れ、同時に仰向けに寝ていても少しも型崩れせずにその存在を主張する乳房を鷲掴みにし、優しくも激しく揉みしだく。
ネリネもまた稟とより深く繋がろうとして稟の腰にしっかりと両足を絡ませ、そして胸を張って少しでも稟が触れやすいようにする。
そうして二人が交わりあっていると、ネリネの秘所をかき回していた稟が不意に異変を感じた。
「…あぁっ! ああっ! あっ、あっ、あっ、あっ!!」
『……ぁっ! ぁぁっ! ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ!…』
(…………………?)
ネリネの嬌声が二重に聞こえているような気がしたのだ。
それだけではなく、ネリネの姿が微妙にぼやけて見え始めた。
まるでネリネという存在の上に半透明の人物が重なっているようだった。
(……眩暈に幻聴?)
ネリネが二人いるように見えて一瞬疲れてるのかなと思った稟だったが、すぐにその考えは消えてしまった。
ネリネに重なって見える人物は、ネリネ同様ほとんど着ていると言えるような状態ではないが、ネリネと同じドレス、同じリボン姿であるものの、色は黒ではなく白色で、そして何よりも瞳の色がネリネのルビーのような深紅ではなく、アメジストのような深い紫色だったからだ。
「…………リコ…リス………?」
呆然として呟く稟。
ネリネのクローンとして生まれ、稟と出会い、その命をネリネに譲り渡し消えた少女。かつて魔界へ行った折、一夜だけの奇跡の中、愛を交わした少女の姿がそこにあった。
「……稟さま?」
『……稟くん?』
動きを止めてしまった稟に、ネリネとネリネに重なって見えるリコリスが全く同じ動きで首を傾げる。
何故、どうして、と喉まで出かかった言葉を稟は黙って飲み込み、何でもないよと眼前の少女に向かって首を振って微笑みかけた。
(何も不思議がることなんてないよな。ネリネとリコリスはいつも一緒にいるんだから…。一緒に笑っていくんだから…)
そう思い、腰の動きを再開させる。ネリネとリコリス、二人の少女を想いながら。
- 857 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:55:42 ID:sy+Pat1o
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「あんっ! あっ! あっ! ああっ! 稟さまぁ……稟さまぁ……っ!!」
『あんっ! あっ! あっ! ああっ! 稟くぅん……稟くぅん……っ!!』
響き渡る二つの天使の鐘のハーモニー。
その美しい旋律に稟は限界すらも忘れてネリネとリコリスに溺れてしまった。
何度も何度もキスを交わし、ふくよかな乳房に顔を埋めて赤子のように乳首を吸い、子宮の奥をえぐるようにして自らの分身を突き入れ続ける。
「…ひあぁぁぁ!! ああっ! お、お腹が、お腹の中が揺さぶられる、みたいですぅっ!!」
『…ひあぁぁぁ!! ああっ! お、お腹が、お腹の中が揺さぶられる、みたいだよぉっ!!」
華奢な拳で力いっぱいシーツを握り締め、襲いくる情愛と快感の波に泣き叫ぶネリネ(リコリス)。
稟はこれがラスト、と子宮に先端が入ってしまうのではと思うほど強く激しく自分のモノを膣内に突き入れ、ぐりぐりと擦らせる。
「…稟さまぁ、凄いぃっ! 気持ち、いい、ですぅ! 稟さま、稟さまは…?」
『…稟くぅん、凄いぃっ! 気持ち、いい、よぉっ! 稟くん、稟くんは…?』
「……ああ! 気持ち、良いよ! とんでもなく!! 当たり前だろ……!?」
そう、稟にとっては当たり前だった。
ネリネとリコリス。
二人の少女にこんなにも想われている自分が気持ち良くない筈がない。幸せでない筈がない。
そう思いながら、どうしてか瞳に浮かんでしまう涙を無理矢理拳で拭い、稟はただがむしゃらに腰を使い、少女達を必死に愛した。
「「ダメっ! ダメェっ! もう、イッちゃうっ! イク! イッちゃ、あ、あ、あああああぁぁ…っ!!!」」
「ネリネっ!! リコリスっ!! うあああああ………っ!!!!」
重なり合った絶叫と共に起こったこれまでで最大の締め付けに、稟は獣のような唸り声を上げ、ネリネ(リコリス)の膣内にありったけの精を放ち、最奥へ注ぎ込んだ。
「…っはあっ! …っはあっ! …っはあっ!」
「…はぁっ、はぁっ、………稟さまぁ……」
『…はぁっ、はぁっ、………稟くぅん……』
自分のモノがネリネ(リコリス)の膣内に溶けてしまったかのような感覚を味わったまま、少女の身体に覆い被さるように倒れ込む稟。
そんな稟の背に腕を回し、酩酊したように瞳をとろんとさせたまま、余韻に浸るネリネ(リコリス)。
- 858 名前:ネリネBDSS[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:56:43 ID:sy+Pat1o
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「…稟さま? どうしてさっきリコちゃんの名前を呼んだんですか?」
しばらくして、不思議そうな表情でネリネがそう尋ねてきた。
稟が顔を上げると、もうリコリスの姿は見えなくなっていた。どうやらネリネには先ほどまでのリコリスは認識できなかったようだ。
ほとんどネリネに重なっているような状態だったので無理も無いかもしれないな、と稟は思った。
「…別に、そんな大した理由はないよ。ただ、……ただ、俺はリコリスのことも大好きだからさ。大好きだから、呼んだんだ。……はは、こんな時に違う女の名前呼ぶなんて、浮気者だよなあ、俺って」
そう言って苦笑する稟に、ネリネは目尻に涙を浮かべて首を振った。ネリネにとってリコリスは自分の半身とも呼べる存在なのだ。それを大好きだと言われて悪い気になどなる筈がない。
稟の優しさと自分たちに向けられる愛情にネリネはただ黙って稟にしがみ付いた。口を開けば声を上げて泣いてしまう事が分かっていたからだ。
そんなネリネに稟は再び苦笑し、上下反対になってネリネの下になり、胸にかかるネリネの髪の感触に心地よさを感じながら、あやすようにネリネの頭を黙って撫で続けた。
(リコちゃん、私たちが好きになった人は、私たちが愛するこの人は、こんなにも素晴らしい人です…。 私たち、幸せ者ですよね…?)
改めてそんな思いを胸に刻み付け、ネリネはゆっくりと身を起こし、稟に口付けてきた。珍しいネリネからの口付けに稟も少し目を丸くしたものの、すぐに瞼を閉じてネリネを受け入れた。
長い長い口付けを終えても、黙って見詰め合う二人。そして、
「稟さま、これからもずっと、ずっと…、いつまでも、愛しています」
ネリネの言葉にただ微笑み、頷く稟。
一瞬だけ、ほんの一瞬だけネリネの表情に再びリコリスが重なった気がした。
リコリスは幸せそうに笑っていた。
- 859 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/10/13(金) 00:57:27 ID:sy+Pat1o
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以上です。
今までの自分のSSはちっともエロくない、これはひょっとして非エロパートが長すぎるせいではないかと思い、
今回はシチュエーションとかをほとんど取り除き、ほぼHシーンのみの描写にしてみました。
シチュとかは適当に脳内補完してくださいな。
で、自分で読み返してみた結果は………orz
『プレゼント』と内容が微妙に似ているような気もしましたがそこら辺は目を瞑ってください。
BDSSとかいいながら本文は特に誕生日とかと関係ないのも目を瞑ってください。
ちなみに文中でネリネとリコリスが着ているのはTick! Tack!のオリジナル設定資料集の表紙のドレスです。