909 名前:859[sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:28:03 ID:sduTGnEt
>905
気にしない方がいいよ。十分面白かったし。
結局稟の大根、もとい男根入れちゃってるけなげなプリムラに萌えたし、
家政婦は見た、な楓には笑わせてもらった。
続き期待してます。
これだけじゃ何なんで自分もひさびさに一本投下します。
910 名前:絶稟のお料理万歳![sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:29:39 ID:sduTGnEt
事の発端はある日の放課後、土見稟が神界の王女リシアンサスと二人で帰宅の徒についていた時の会話だった。
「ねえねえ稟くん! 人間界では『読書の秋』とか『芸術の秋』とか人によって色々な秋があるみたいだけど、稟くんは何の秋?」
「俺か? う〜ん、俺はやっぱり『食欲の秋』かな? 栗とか秋刀魚とか松茸とか秋は美味いものが多いしな」
「あはは、稟くんらしいね〜」
松茸なんか滅多に食えないけどな、と照れたように笑う稟にシアも同じように微笑みを浮かべる。
「う〜。稟くんは『食欲の秋』なのか〜」
「ま、あえて言うならば、だけどな。…それがどうかしたのか?」
顎に指を当てて、うなり始めるシアに稟が問い掛ける。
するとシアは急に真っ赤になり、あたふたとした様子で首と両手をちぎれんばかりに振り出した。
「う、ううん! 何でもないの! 何でも!」
「…そ、そうか?」
あからさまに怪しいシアの態度に眉を顰めながらも、稟はそれ以上追求せず、黙って歩を進めた。
シアの方も黙って稟の隣を歩いていたが、思案に暮れたように眉間に皺を寄せてブツブツ呟いていた。
「…秋刀魚か。何だか話題に挙げたせいで秋刀魚が食べたくなってきたな〜。今度楓に作ってもらうかな…」
「…そうなの? 稟くんどんな秋刀魚料理が食べたいの?」
「ん〜、特にこだわりはないぞ? 焼いたのも好きだし、刺身だって好きだし…」
「………………………!?」 
先ほどまでの会話を思い出し、何気なく呟く稟。
そんな稟にこちらも何気なく尋ねるシア。だが稟の返答に突然ぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
911 名前:絶稟のお料理万歳![sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:32:01 ID:sduTGnEt
「シ、シア? どした?」
「……………それッス!! それッスよ、稟くん!!」
「へ? な、何が…?」
突然大きな声を上げるシア。
稟の訝しげな様子も全く気にせずに、拳を硬く握り締め、瞳とバックに紅蓮の炎を纏わせながら仁王立ちする。
周囲の人々も目を丸くして燃えるシアを遠巻きに眺めていたが、シアは全く気付いていなかった。
「シ、シア…?」
「稟くん! 私が稟くんに秋を満喫させてあげるッス!!」
「………は?」
「こうしちゃいられない! 早速今から準備しないと…! 稟くんごめんね? でも稟くんを満足させられるように私頑張るから!」
稟と周囲の人々を置き去りにしながら、一人突っ走りつづけるシア。
一人で何度も頷き、勝手に納得しながら稟に宣言すると、くるりと背を向けて全速力で駆け出していってしまった。
「シ、シア!?」
「……………楽しみに待っててね〜!」
ひたすら呆然としつづける稟に、はるか彼方のシアは一度だけ振り向き、大きく手を振っていた。
「……シア、お前はドラ○もん(旧)の次回予告か?」
あまりの急展開にとりあえずツッこむことしかできない稟だった。
912 名前:絶稟のお料理万歳![sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:33:31 ID:sduTGnEt
そんなシアの奇行(?)の翌日の夕暮れ時、稟はシアから夕食に招待され、神王邸に足を踏み入れていた。
「おう、稟どのか! 話は聞いてるぜ。上がってくんな!」
「あ、どうも、お邪魔します。…あ、これ楓が作った煮物です。ちょっと作りすぎたみたいなんでお裾分けにと思って。どうぞ、食べてください」
いつもと変わらず豪快に笑う神王ユーストマによって迎え入れられた稟は頭を下げて手に持ったタッパーの入った包みを差し出した。
「お、悪いな。遠慮なく頂くぜ。シアは自室にいるからな。ゆっくりしていってくれや」
稟から包みを受け取ると嬉しそうに笑う神王。だが、その笑みがだらしなく、というか好色そうなものに変わる。
「俺らは邪魔なんてしないからな! たっぷりシアの歓待を受けてやってくれ!」
「…………?」
にやにや笑う神王にどことなく嫌な予感を感じつつも、稟は黙ってシアの部屋へと向かった。
(おそらく俺が昨日言った『食欲の秋』に何か関係するんだろうけど、あのおじさんの態度は一体…?)
そんな風に頭を捻りながら稟はシアの部屋の前に辿りつき、その戸を軽くノックした。
「シア? 俺だけど?」
「う、うん。入って、いいよ…?」
どこか躊躇いがちのシアの言葉に首を傾げながら、稟は扉を開いた。
913 名前:絶稟のお料理万歳![sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:34:49 ID:sduTGnEt
「り、稟くん………」
「ぐはぁっ!?」
シアの部屋に入った瞬間盛大に仰け反ってしまう稟。
彼の眼前にあったものは、2mほどの木造の舟に一糸纏わぬ姿のまま横たわり、その身体の上に様々な魚の切り身、というか刺身やら何やらを乗せていたシアの姿だった。
「…こ、こりわ……」
「…あ、あはは…。…にょ、女体盛、という、やつ、です…」
顔面を引き攣らせた稟に真っ赤になったシアが恥ずかしそうに告げる。
「…近頃テストとか色々あって、ちっとも稟くんにシテもらってなかったから、みんなで相談してた所、何かきっかけがあればってことになって、亜沙先輩がそれならいいのがあるよって…」
「…あ、あの人は…」
ここにはいない先輩の策謀に頭痛を感じ、こめかみを押さえる稟。
ちなみに稟が『読書の秋』と答えていれば、稟の前で官能小説を音読、『芸術の秋』と答えればヌードモデルとなって稟に絵を描かせる作戦になっていた。
勿論『スポーツの秋』と答えていれば、その場で稟に突撃をかまし、マット運動もしくは柔道の練習(寝技のみ)となっていた。
「そ、それより稟くん。は、早く食べて欲しい、な」
「あ、ああ。そ、それじゃ、いただきます…」
シアに促され、舟の上に置いてあった箸を取る稟。
914 名前:絶稟のお料理万歳![sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:35:49 ID:sduTGnEt
(以下、音声のみでお楽しみ下さい)

「さて、まずは…」
「…ひゃあん!? り、稟くん、お醤油直接かけちゃダメぇ…!」
「あ、ちょっと下にこぼれちまった。…んじゃ、ペロっと…」
「ひあぁぁん!!」

「あ、こんなとこにイクラ発見」
「ひんっ! そ、それはイクラじゃないよぅ!」
「このイクラなかなかとれないな、こうなりゃ直接…あむっ!」
「あんっ! ああぁぁ……っ!」

「こんなところにアワビが!」
「り、稟くん、さっきからなんだかおじさんクサイよぅ」
「失礼な! そんなこと言うやつには、こうだ!!」
「あああああ!! そ、そんな、じゅるじゅる音立てないでぇ…っ!」

「……はあ、はあ、お願い、稟くん。私のアワビ、稟くんの下のお箸で食べてぇ……っ!!」
「ああ、わかった。いくぞ、シア?」
「うん。来て、稟くん……んああぁぁぁ!! ああっ、あっ、あっ、あああああんっ!!」


「………御馳走様でした」
「はあ、はあ、はあ、はい、お粗末さま、でした……」

絶稟のお料理万歳! 一品目“神界プリンセスの女体盛” 完食!!
915 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/11/02(木) 18:36:39 ID:sduTGnEt
以上です。
…何書いてんだ俺orz
女体盛の詳しい描写とか分かんないので最後あんなんになっちゃったし。
一応メイン5人分は考えてあるので、読みたいという人がもしたくさんいればまた続き書きます。
多分またこんな馬鹿話になると思うけど…。

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