657 名前:稟×ラジカル紅葉 1[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 13:44:17 ID:oavzDZZ5
「ふー……」
「稟君、お疲れ様です」
ベンチに座っている俺を楓…いや、今は紅葉か。紅葉がねぎらってくれた。
楓の記憶の修復にとりかかって3日目。
他の皆が記憶世界で頑張っている間、俺は縁公園で休憩していた。

「作られた世界とはいえ、流石にアレは衝撃的だったな。まさか桜と…」
そこまで言いかけて俺は口を押さえた。
そこに俺と桜との意志がないとはいえ、〇〇〇してしまったなんて紅葉に言えるはずがない。
言ったらきっと傷つけてしまう。
気まずそうにうつむいている俺に紅葉は優しく微笑んでこう言った。
「隠す必要なんてありませんよ。ここは私の記憶の世界ですから、そこで何が起こっているのか、嫌でも把握できちゃうんです」
「紅葉…」
それは確かに優しい、けれどどこか哀しそうな笑顔だった。
自分の中にあった不安。
それがこの世界で具現化し、目にしてしまい相当なショックを受けているのだろう。
俺は紅葉にどんな言葉をかけたらいいのか分からないまま、その瞳を見つめた。

少しの間の沈黙。ほんの数十秒だろうが、何時間にも感じられた。
「ごめんなさい…」
不意に紅葉が口を開く。
「ごめんなさい稟君…。それに桜ちゃんにも迷惑かけちゃいました」
今にも消えてしまいそうな弱々しい声だった。
紅葉は何も悪くないのに。
だから俺は言った。
「気にするなよ。俺も桜も皆、楓が好きだから頑張ってるんだ。迷惑だなんて誰も思ってないぞ」
「稟君…」
「それに麻弓に関しては楽しんでる節すらあるしな」
「胸の大きい麻弓ちゃんも魅力的でしたけどね」
そう言うと、俺達2人は声をあげて笑った。
ひとしきり笑った後、紅葉は笑顔で
「稟君ありがとうございます。…大好きです♪」
楓と似ているものの別人であるその笑顔は本当に眩しくて、いつの間にか俺達は自然とお互いの唇を重ねていた。
658 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 13:47:17 ID:oavzDZZ5
どうでしょうか?初SSということで拙い文章ですが…。
もしかしたら設定など間違えてるかもしれないです。その時はご指摘ください。

というか需要なければすぐに引っ込めますから遠慮なく言ってください(汗)

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