- 80 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:37:30 ID:QksbY5M3
-
流れを考えず、初めて投稿します。
はっきりいって駄文です。エロもほとんどありません。
設定も勝手に作っています。
思いつきだけで書きました。
一応見直しましたが、誤字脱字があるかもしれません。
よろしくお願いします。
- 81 名前:神王指南[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:38:42 ID:QksbY5M3
-
ある休日の昼下がり。稟は神王と向かい合っていた。
「稟どのが俺に聞きたいことがあるなんて、珍しいな」
「ええ、神王のおじさん」
「おい、いつまでおじさんなんて冷たい呼び方をするんだよ。
シアとキキョウの婿になるんだ。俺のことはオヤジ、って呼んでくれ」
「そうは言いましても、まだ結婚式は済んでいませんから……」
"神にも悪魔にも、凡人にもなれる男"土見稟は、様々な体験を通し、
いつしか美しい女性達と心を通じ合わせるようになった。
リシアサンス、キキョウ、ネリネ、楓、プリムラ、亜沙、カレハ、桜。
いずれも、稟と結婚を約束した女性である。
神界は一夫多妻制。
稟がバーベナ学院を卒業したら、8人と結婚式を挙げることになっている。
「ところで、聞きたいことがあるんです」
「おう、なんだ」
「神界はなぜ一夫多妻制なんですか?」
バーベナ学園卒業後、バーベナ学院史学科に籍を置いている稟。
神界・魔界の王となるべく、様々な勉強を続けている。
神界だけ一夫多妻制があるという理由というのが
調べてもわからなかったのだ。
稟の問いに、神王はしばらく黙ったままだった。
「まー坊ですら、そんな疑問を思い浮かべることなどなかったのに……」
意外にも、神王は苦悩の表情を見せていた。
「さすが、稟どの、と言うべきか……。普段は昼行灯のようでも、押さえる
ところは押さえてきやがる」
「それって、褒めているんですか?」
「立派な褒め言葉じゃないか、稟どの」
釈然としない稟だったが、すぐに真面目な顔つきになる。
「何か深刻な理由でもあるんですか?」
「いや、そう……でもないがな」
以下、簡単にまとめるとこうなる。
- 82 名前:神王指南[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:40:05 ID:QksbY5M3
-
神族は今でこそ人族、魔族とほぼ同じ寿命であるが、昔は二百年以上、
平気で生きていたらしい。
ただその分、受精率が異様に低かったそうだ。
さらに神界は、男女の生まれる率が1:5ぐらいということである。
そのため、少しでも一族の血を残そうと、いつしか一夫多妻制が始まった
ということだ。
「俺も結構頑張ったんだが、子供ができたのはリアだけだった。しかもリア
は、魔族だしな。色々揉めたのは、稟どのも充分知っているだろう」
「ええ、まあ」
キキョウのことだ。
「それに産まれたのは、二人とも女だ。俺からみれば、男だろうが女だろう
が可愛い子供に変わりはねえが、色々うるさいことをいうやつも多い」
「そういえば、カレハのところも姉妹だ……」
「別に神界の秘密ってわけじゃねえが、知っているやつは神界でもごくわずかだろう。
ずっと昔からだから、一夫多妻に疑問をもつやつなんていなかっ
た。俺だって、神王として教えられたから知っていたという程度だ。さすが
稟どのだな」
未来の父親から褒められ、思わず照れてしまう稟。しかし、本来の目的はもう一つあった。
「それでもう一つ聞きたいことなんですが……一夫多妻の場合、どうやって
みんなを愛していけばいいんでしょうか。俺はシアたちのことを愛しているし、
幸せにしたい。しかし、俺一人で、8人の女性を幸せにすることができるのか、
時々疑問に思うんです」
「そうか、今でこそ人族でも一夫多妻制は全ての国で採用されているが、
それは稟どのとシアたちの婚約式が決まってからの話だ。それまでは、ごく一
部でしか、一夫多妻制はなかったと聞いている」
「はい、そうです」
「しかしな、稟どの。簡単なことだ。みんなを平等に愛すればいいんだ」
「はい?」
「稟どのはシアやキキョウたちを愛しているんだろう?」
- 83 名前:神王指南[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:41:06 ID:QksbY5M3
-
「もちろんです」
「だったら、その愛情をみんなに等しく振り分けてやれば、みんなもわかっ
てくれるはずだ」
「そういうものなんですか?」
「もちろんだとも。特に大事なのは、夜だ」
「はいっ?」
にやりと笑う神王に、思わずトーンが高くなる稟。
「女たちのネットワークは凄いぞ。例えばアイリスなんて、昨日、リアのアヌスを
なめたのに、私にはなめてくれませんでした、って涙目で攻めてくるんだ」
話がだんだんずれていき、焦る稟。
それにしても三人は、夜の性活まで全て話し合っているのだろうか。
「ライラは幼なじみで、小さいころは一緒に風呂に入っていたのに、いざ服
を脱がすと凄く恥ずかしがるんだ。そのくせ、リアと変わった体位、例えば
駅弁スタイルでやった次の日には、かならず同じ体位を求めてくる」
なぜ神王が駅弁スタイルを知っている……という心の突っ込みはとても口に出せない。
「アイリスもいつもおとなしいんだが、夜だけは変に積極的で、ライラや
リアよりも長く繋がっていたい、なんて涙を浮かべながら上にのってくる」
あのアイリスさんが……思わずその光景を思い浮かべる稟だった。
「リアはあの性格だ。初夜の時からすげえ積極的だったな。いきなり俺のを
くわえてきやがった」
リアさんならそうでしょうね、とはとてもじゃないが口に出せない。
「リアはどこで仕入れてくるのか知らないが、色々な技を仕掛けたり、体位
を求めてきたりする。そしてまた、自分からライラやアイリスにそれを話す
もんだから、二人とも次の時には同じ事をやってきやがる」
ああ、夜のネットワークの情報源はリアさんですか。納得。
「時には三人でやることも重要だぜ。自分が平等に三人を愛している、とい
うのを示すのには、同じ行為を目の前で見せつけることが大事だ。ただ、入
れる回数、中に出す回数なんかも平等にしないと、あとで文句を言われるぞ。
- 84 名前:神王指南[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:42:06 ID:QksbY5M3
-
アイリスなんて、ライラやリアにはたくさん出したのに、私の時にはほんの
ちょっぴり、なんて涙ぐむもんだから、あとで慰めるのが大変だった。おっと、
例え一人が妊娠中だからって、二人だけを相手にするのはダメだぞ。妊娠
初期にやったら流産するってリアを別室にしたら、怒るのなんのって。やっ
ぱり愛するのは、平等にな」
昼間で酒も飲んでいないのに、何だろう、このハイテンションは。
「ま、稟どのは八人もいるわけだから、一夜で全員を相手にするのは無理だ
ろう。まあ、とにかく平等に愛すれば、みんなわかってくれるさ」
相手にしたことがあるとは口に出せない稟だった。
「そうそう、夜といえばアイリスが……」
いきなり、神王の首が吹っ飛んだ。そこには、メリケンサックをはめたライ
ラック、椅子をもって身構えているサイネリア、そして目に涙を浮かべてい
るアイリスが、いずれも怒りの表情を浮かべて現れていた。神王を攻撃した
のは、どうやらライラックらしい。
「何昼間っから馬鹿なことを言っているの、ゆーくん!」
「ゆーちゃん、ひどい……(涙)」
「さあ、別室でお仕置きしましょうかね」
稟は三人の怒りの表情に小さくなるばかりだった。
頭から血を流し、失神したままの神王を引きずり、三人は部屋を出ていった。
自分への攻撃も覚悟していた稟だったが、神王への怒りが大きすぎたためか、
どうやら免れたらしい。ホッとした稟だったが、サイネリアが戻ってきたので、
思わず背筋を伸ばしてしまった。
「稟ちゃん、女ってね、愛されているってわかればそれだけで充分なのよ。
シアやキキョウたちだって、そのことは十分理解しているわ。だから、稟ちゃんと
婚約したのよ」
「はあ……」
どうやらサイネリアは、最初から立ち聞きしていたようだ。
「だから、心配しなくても大丈夫よ。シアやキキョウだけでなく、リンちゃん
たちからも色々聞いているわたしが言うから、間違いないわよ。特に夜の
方も、稟ちゃんなら問題なし」
- 85 名前:神王指南[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:45:25 ID:QksbY5M3
-
リアさんなら、夜のことも含め根掘り葉掘り聞いていても不思議はない。しかし、
どこまで知っているんだろう。特にシアやネリネからは夜の全てまで
聞き出していそうで怖い。
「しかし、稟ちゃん」
声のトーンが低くなり、思わず背筋が寒くなる稟。
「今の神ちゃんの話は、忘れた方がラブよ」
ウィンクを一つして、サイネリアは出ていった。
助かった……と胸をなで下ろす稟だったが、そこへキキョウとシアが現れたので、
目が点になった。
「何、馬鹿なことを聞いているのよ、稟!」
「稟くん、最低……」
おい、ちょっと待て。俺はおじさんの夜の性活なんて聞いていない。そんな
言い訳は通りそうにもなかった。
「稟、罰として、今日は平等に、8人全員に3回ずつ中で行くこと!」
「あ、キキョウちゃん、それいい。さっちゃんと亜沙先輩とカレハ先輩は危
険日だけど、こういうことなら絶対ノッてくるね」
さすが、シア。夜のスケジュールを作っているだけあるよ。全員の危険日を
把握しているとは。だけど俺は、結婚前に子供を作るのは避けたいんですが……。
稟の抗議が通るはずもなく、キキョウの掛け声の元、8人全員が集まった。
さすがの稟も脂汗が出てくる状況だったが、次の日の朝、平気な顔をして起きあがったのは
稟だけだった。
後世に「絶稟王」としてその名を残した土見稟。
なぜそう呼ばれるようになったかは、別の機会に話すこともあるだろう……。
- 86 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 12:47:06 ID:QksbY5M3
-
以上です。
>>76さんに触発されたわけではなく、たまたま頭の中で考えていた設定でした。
本当は対8人も書きかけたんですが、まとまらないので諦めました。
ツボミ、紅女史、麻弓、アイさんを加える設定は思いつきませんでした。
一応は、8人がどうやって婚約者になったかという設定も考えて
いるんですが、筆力がないので書けるかどうか……。
それでは、失礼します。