雪がちらつく冬のある日
俺は麻弓とコタツを囲んでテレビを観ていた。
テレビの中では来年どうなっているかもわからない芸人達がせわしなく動いていた。
「プフ……」
「はい笑った」
「笑ってないのですよ!…ククッ」
「ほら笑った。
先に笑った方がみかんの追加を取ってくるって言い出したのは麻弓だろ?
ほら早く早く」
「う〜〜っ」
そう言うと麻弓はコタツ布団の中に肩まで入り、上目使いで俺を見つめてくる。
「そ、そんな事ぐらいで俺は…わかったよ、しょうがない……」
可愛いすぎるんだよチクショウ
ブルッ…寒いな……
途端に麻弓がはつらつとした声で言う
「キャアー!やっさし〜男らし〜紳士〜。
いい夫になれるね!」
そこで俺は少し意地悪なことを言ってみる。
「誰の夫だ?」
途端に麻弓の顔が朱に染まる。