- 133 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 14:56:04 ID:zpjBGhH6
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ドラマCDキタ---(゚∀゚)---
ついでにバレンタインもキタ---(゚∀゚)----ってワケでいつぞやリクのあった麻弓=タイムSSバレンタイン編になります
暇つぶし程度にしかなりませんが…ドゾ(・∀・)つ
- 134 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 14:57:40 ID:zpjBGhH6
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-2月13日 深夜-
「む…むむむ…」
台所でオーブンとにらめっこをする一人の少女、彼女の名は麻弓=タイム
彼女もまた明日に迫ったバレンタインデーに向け戦闘態勢を整えている少女の一人なのだが…
―チーン
「今度こそっ!」
出てくるのはチョコクッキーの予定なのだが麻弓の目に映るのは何故か世界三大珍味の一つ黒トリュフ…のようなケシ炭
「何でうまくいかないのよ〜…」
如何せん、麻弓に料理の技術は皆無である
それを物語るようにテーブルの上には似たり寄ったりの黒色結晶が多数転がっている
「誰か助けて〜…」
事の発端は数日前に遡る
………
……
…
- 135 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:00:42 ID:zpjBGhH6
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「バレンタインデーねぇ…」週末の街角を歩く二人のには無数のバレンタインデー広告が目に付く
「気になるの?」
「そりゃあオレだって男だ、チョコ貰えるかどうか位気になるさ」
「ふ〜ん…」
この時期には、掃いて捨てるほどありふれた話題である
「麻弓は作ってくれないのか?」
「え、アタシ?」
「そ」
麻弓は少し引きつるような笑顔を浮かべている
「いや〜アタシは〜その〜…」
「料理が出来ないからムリ、ってか?」
「うぅ…手厳しいのですよ…」
そう麻弓にとって料理とは一種の禁忌、聞くところによると食べさせた相手が卒倒したこともあるとか…
「んじゃーオレのバレンタインデーはチョコ無しか〜…」
- 136 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:02:07 ID:zpjBGhH6
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「ゴメンナ…」
「期待してたのに」
「う…」
麻弓が謝りきる前に追い討ちをかける
「麻弓がどんなの作ってくれるか楽しみだったのに…残念だよ」
「うぅ〜…」
まだ終わらない
「そういや去年は、周りの連中うまそうなチョコケーキ食ってたな」
「………」
少し俯きながらプルプルと麻弓が震えている、あと一歩…!
「そうかチョコ無しか、じゃあ今年は一人寂しく…」
―ビシッ
「分かったわよ!作ればいいんでしょ、作れば!!」
よし、食いついた!
「でも、麻弓って料理苦手なんだろ?ムリしなくても…」
さらにプレッシャーも与えるが麻弓はもう引き返せない
「そ…そこまで言うんなら驚きにひれ伏すようなのを作ってきてやるんだから!」
「え、マジ?期待してもOK?」
「あ、当たり前よ!期待して待ってなさい!!」
………
……
…
「No.58君に乗せられてあんな事言っちゃったからな〜…」
そんなワケで麻弓はその日の帰り本屋に走り
『超簡単!今すぐできるクッキー作り』
という本を買い材料も準備したのだが
「明日こそ…明日こそ作って見せるのですよ!」
という風にありがちな"明日こそ精神"で今日に至ってしまったのである
- 137 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:03:33 ID:zpjBGhH6
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しかし目に映るのは炭の山、中には食べられそうなのも何枚かあるがそれも相対的見解
「はぁ〜…」
本番まであと数時間、ため息しか出てこない
しかしここで引き下がるワケにはいかない
「もう一度っ!!」
そうして麻弓の長い夜はふけていった…
- 138 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:06:31 ID:zpjBGhH6
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-2月14日 バレンタイン当日-
学校も終わり大急ぎでNo.58の家にまで来た麻弓だが…
「はぁ〜…」
家主はおらず出て来るのはため息ばかり
「何で居ないのよ…」
……………
-当の本人はというと-
「今日の晩飯どうすっかな〜…っとコレうまそうだな」
近くのスーパーで買い物中
……………
『ドッキリバレンタインを!』
なんて考えて連絡無しに家に押しかけようとしたのが裏目に出てしまったらしい
そう考えながらコートのポケットに入れた小さな包みを取り出してみる
「結局こんなのしかできなかったしね…」
暇つぶしに包みのリボンをもてあそんでみるがそれにもすぐ飽きてしまう
「…早く帰ってきなさいよ」
………
……
…
いい加減手も冷たくなってきて包みをポケットに入れたそのとき
「あれ、麻弓?」
間一髪、家主が帰って来た
「お、おかえりっ!」
「まぁとりあえず、ただいま」
「何処行ってたのよ?」
「見てのとうり夕飯の買い出しだ。…外は寒いから入れ」
「うん、お邪魔しまーす」
- 139 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:07:48 ID:zpjBGhH6
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……………
「まったく、ケータイにメールでもすればすぐ帰って来たのに…何やってたんだ?」
台所で買って来た品をしまいながら私に聞いてくる…どうしよ
「えっと…それはですね〜…」
正直に
『バレンタインデーだからコレ渡しに来たの』
と言ってポケットの中の物を渡せばイイのだが…内容が内容なだけに顔を見たらなんとなく渡しにくくなってしまった
「ケンカして泣かされ…るワケないか」
「ちょっと、それどういう意味?」
「そのまんまだろ」
軽口をたたいてる間に作業も終わったらしくカップを二つ持ちながらNo.58君が台所から出て来る
「外寒かったろ、ほれココア」
「あ…ありがと」
「熱いからな、気をつけろ」
言うだけあってカップは結構熱い、コートから指だけ出して飲んでみる
「あったまるのですよ…」
「で、姫は何故玄関前でオレを待っていたのかな?」
「う…」
いきなり本題に切りかかってきた
「それは…その…」
「その?」
なんとなく気恥ずかしくなってしまい俯いてしまう
「………」
「ん?」
きっと私の顔は真っ赤だろう。チラッとNo.58君の顔を見るとニヤニヤと笑っている…性悪男め
「今日って…バレンタイン…だから…」
「だから?」
「その…」
ポケットに手をかけて包みを取り出そうとする…けど指が止まる
『ホントにこんなモノ渡してイイの?』
- 140 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:10:41 ID:zpjBGhH6
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頭の中で別の自分が問いかけてくる
確かにそうだ、No.58君は"期待してるぞ"って言ってくれた
なのに結果がこれじゃあがっかりさせるだけかもしれない…
そんな考えが頭をよぎる
「続きは?」
No.58君の声で我に帰るがもう後戻りできない
「バレンタインだから…」
言え!言うんだ私!
「この可愛い麻弓ちゃんをプレゼント♪」
「………」
何故かNo.58君がキョトンとした顔をしているような…
ってあれ?今私何を…!?
「そうか…それは予想外だったよ…」
No.58君が真顔で答える
「待ってろ今ベッドの準備をして…」
「ちょっと待ったー!!」
何処から出て来たのか麻弓の見事なロープさばきでNo.58は一瞬でえびふらいえびふらい♪
「どっかの色情魔みたいなセリフを言ってるんじゃないの!」
「色情魔が誰かはともかく、早くコレをほどけ!」
「変なコトしないって約束するならね」
麻弓は本気らしく真顔で問いかけてくる…が顔がかなり赤い
「…冗談かどうか位はせめて分かってくれ」
どうやら自分でも気づかないうちにかなりテンパってたらしくNo.58君があきれ気味に言ってくる
「わ、分かったわよ」
何をどうやって縛ったのか理解不能だが麻弓は奇怪な方法で縄を解いていく
「てて…縄はやめろって前にも言ったろ」
- 141 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:12:29 ID:zpjBGhH6
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「だってだってNo.58君があんなコト言うから…」
「言い出したのは自分だろ」
「うぅ〜…」
麻弓の赤い顔がさらに赤くなっていく
「…で、さっきのはホントか?」
「え?」
「『私をプレゼント』ってトコだ」
「イヤ…ソレは…」
「チョコ作り、ヤッパリ無理だったんだろ?」
No.58君が苦笑いを浮かべながら問いかけてくる
「でも、おかげで麻弓がプレゼントされるなら儲けもんだな」
「ちょ、ちょっと待って!」
「ん、何だ?」
「その…コレ」
そう言い麻弓はポケットから小さな包みを取り出した
「え…これって…まさか…?」
「チョコクッキー…上手くできなかったけど」
「自分で作ったのか?」
麻弓は顔を真っ赤にしながら無言で頷いた
「………ありがとな」
俯いたままの麻弓の頭を撫でてやる
「あ…」
「麻弓が頑張って作ってくれたんだもんな、感謝しなくちゃ」
麻弓はずっと大人しく頭を撫でられ続けている
「えへへ…ありがと」
何が『ありがとう』なのかオレにはよく分からなかったが麻弓の言葉はなんとなく気恥ずかしくなってくる言葉だった
「よしっ、じゃあ姫のバレンタインをありがたく頂きますか」
恥ずかしさを紛らわす為に麻弓のくれた包みを開けてみる
「お、結構上手くできてるじゃないか」
- 142 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:14:48 ID:zpjBGhH6
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「…たくさん失敗したもの」
麻弓は顔を赤くしてそっぽを向いたまま答える
「んじゃ、いただきま〜す」
―パクッ モグモグ…
「ど、どう?」
「ん〜…ちょっと苦いけど…悪くないな」
「ほ、ホント!?」
「あぁ、だいじょ――」
―バタッ
「ちょ、ちょっとNo.58君!?しっかりしてよ!?」
麻弓の料理はやっぱり危険らしい…遠のく意識の中でオレはソレを感じていった…
- 143 名前:MMM No.58 兼 隊長[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 15:18:18 ID:zpjBGhH6
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半端な気もしますがこれでバレンタイン編は終了となりますorz
暇つぶし程度の作品なんでホントにゴメンナサイΣo...rz
脚本に感してはノーコメントでドラマCDは漏れも超萌え作きぼんなのですよ!