プリムラが魔界に帰ってしまった翌日。2学期が始まり日常は流れていくが、気がつくと誰かを探してしまっている稟と楓。魔王に様子を聞きにいっても要領を得ず、連絡すると言うばかり。だが、ネリネはプリムラに迫る危機の原因を知っていた。そしてついに、稟に知られてしまう事実。「プリムラは帰ってこられない」。プリムラを救うには、病気の原因である「感情」をリセットしてしまうしかないのだ。やり場のない思いに沈み込む稟たち。だが亜沙だけは稟に言い放つ。「そんなの稟ちゃんらしくない！」。

「この歌は、私の歌ではないんです」そうつぶやくネリネ。その歌は病気のネリネを救うため、彼女にその短い命を与えたネリネのクローン、実験体のリコリスのものだったのだ。一方、芙蓉家では亜沙が突然倒れてしまう。彼女は見舞いに来た稟に家族の大切さを諭し、その言葉を聞いた稟はプリムラの待つ魔界へ向かう決心をする。

魔界に踏み込んだ稟たちの熱意に打たれ、魔王と神王はプリムラとの接見を許可する。カプセルに眠るプリムラに「家に帰ろう」と呼びかける稟たち。そして、奇跡的に反応が…と思った時、プリムラの魔力が暴走しはじめる。魔王や神王の力でも抑えきれない魔力の嵐。だが、そんな中で、プリムラの心には誰かの声が届いた。その声の主は…？

プリムラが帰ってきた。亜沙も学園に復帰。ネリネは以前よりちょっぴり積極的になり、楓の弁当も相変わらずおいしい。そんな、みんなが幸せな日常を送っている中、ひとりシアだけは憂鬱を抱えていた。シアの中のもうひとりの「裏シア」が、シアにこう叫ぶのだ。もっと積極的にならないのなら、あたしが稟を奪ってしまうよ！と。