部屋に閉じこもり、学園も休むようになった楓を心配しつつ、登校する稟、シア、ネリネ。昼休み。学食で食事をとる稟は、あまり食欲がない。心配した亜沙は、自分の弁当を稟に差し出す。放課後、楓の見舞いにと、花屋に立ち寄る亜沙。一方、シア、ネリネたちと帰宅途中だった稟は、プリムラから衝撃的な言葉を聞く!!

いつもの登校風景。そして、いつものように授業中、ボーっとしている稟に、鉄槌を食らわす撫子先生。いつものように、樹や麻弓たちと取りとめもない会話をしている稟。いつものように学園風景。時が流れているはずだった…。しかし、その「いつも」は少しずつ、変わろうとしていた…。

病院の病室。輸液の入った点滴が、亜沙のか細い腕につながれていた。医師に迫る稟を制したのは亜麻、静かに、しかし力のこもった口調で、すべてを語りだした。明かされたその真実に驚きを隠せない稟だったが、そのすべてを受け入れる決意を固めた。

すべてを受け入れた稟は、自分の意思で答えを出した。今はもう、シアやネリネたちと出会ったあのころとは違う。皆それぞれが自分の道を歩み始めたのだ。大切な想いに気づき、それを育むこと。そこにあるのは、種族の垣根を越えた"愛"――。
病室からいなくなった亜沙を懸命に探す稟。一方、そのころ亜沙は、稟との思い出の場所に急いでいた。行方が分からず焦る稟。ベンチにうずくまる。そんな稟の脳裏に亜沙の言葉が思い浮かぶ。「もしかしたら！」稟の向かった場所に、果たして亜沙はいた!?　衝撃のクライマックス！